馬鹿馬鹿しいことだった。 絵手紙教室のSさんより電話で、 絵手紙終了後の食事会は自粛となったのだ。講師を囲んで、有志だけの食事会、 今年は、会のまとめグループに入っていたので、 親交をかねてと思い、ときどき参加していたのだったが、 なんだか不都…
小池真理子の『虹の彼方』を暇潰しに読んでいる。 プロの作家の文章の読みやすさ、プロはプロである。 素人の同人誌とは、訳が違う。 翳りのない女優というのも今日的なんだろうか。 ヒロインが四十八歳という年齢、 オトナの年齢が上がってくる好ましさに加…
入院中の母に電話をした。 夜だったせいか、 早くお迎えがきたらいいのに、と母がしんみり言っている。 まだ生きなくてはいけないのか、とも。 昔、近くに住んでいた友人の話をしながら、 あの人は寝ている間に逝ってしまった、いい人だったからねえ、とも。…
そう、教育勅語なのだった。 叔母は長い間透析をうけている。 透析中のベッドの上で、何か癒しになる読み物が欲しいということで、 般若心経やら小倉百人一首やらを用意しているらしい。 そこまではわかるが、 教育勅語や軍人勅諭にまで、癒しを求めるとなる…
実母の妹のばあさまの存在を、 すっかり忘れていた。 母より三つ年下だから八十三歳、 叔母から突然かかってくる電話や手紙には、 かつてどれだけ驚かされたことだろう。 その叔母から、やっぱり突然の手紙、 嫌な予感がして封を切る。はぁ〜、きょういくち…
別荘の《メゾンかもめ》から帰宅した。 五日間の電話もネットもない暮らし、 ばあさまはいなかったが、 なかなかきびしい無人島暮らしだった。